日本人の8割がTwitterの短文すら理解できない?って本当?

こんにちは。
株式会社エス・スリーのスタッフです。

先日、「日本人の8割がTwitterの短文すら理解できない?」という記事を見かけました。
本当でしょうか?
少し調べてみました。

記事では、PIAAC(国際成人力調査)というテストの結果をもとに話を展開しています。

PIAACというのは、2011年に第1回調査が行われました。※参照リンク
第2回は現在行われているとみられ、結果は2024年に公表されるようです。

第1回の結果を見てみましょう。

第1回では日本人約5200人が調査に参加したとのことです。
住民基本台帳から16歳~65歳の対象者が抽出されています。

記事に出ていた読解力について、習熟度別にレベル1未満~レベル5の6段階で評価されています。
日本の状況を見ると、
・レベル5の成人の割合はOECD諸国で5番目に高い
・レベル4と3の成人の割合は日本が一番高い
・レベル2、1、1未満の成人の割合は日本が一番低い
・平均点は日本がTOP

ということで、日本は最高レベルの読解力をもつ成人は多くないが、多くの成人が諸国の平均より上の能力を持っています。
悪い結果ではありません。
数的能力についても似たような傾向の結果です。
ICT能力は上記2つより低めの結果ですが、これは時代が進んで改善されているかもしれません。

調査結果PDFからは、読解力レベル4以上の日本人は23.8%と分かります。
問題例はこちらです。

元の記事の

「レベル4」の問題例は、「150文字程度の本の概要を読み、質問に当てはまる本を選ぶ」ですが、日本人の8割近くが不正解です。

というのは事実でした
ただ、例題では150字程度の本の概要を10件弱読む必要があるので、「twitter程度の短文が理解できない」とはすぐには言えないないかもしれませんね。

ところで、このPIAACの目的は、
1.「成人力」がどの程度あるのかを把握すること
2.「成人力」が社会的・経済的成果に及ぼす影響を検証すること
3.「成人力」を身に付ける上での教育訓練システムの成果を検証すること
4.「成人力」を高める政策手段の検討に役立てること
※「成人力」は実社会で生きていく上での総合的な力

とあるので、結果を踏まえると
1.日本の成人力は高いことが分かる
2.現在の社会的・経済的状況を鑑みるとその成人力の高さが反映していない
3.調査結果からは教育訓練システムは成果を出しているとみるべき
4.「成人力」を高める政策手段の検討というのはICT能力が優先される
という考えになりそうです。

実際、学校教育でのICT導入は平成22年度から始まったフューチャースクール推進事業の結果をもとに進められてきました。
現在は2019年に始まったGIGAスクール構想で、子ども1人に1台のタブレットPCが実現されています。
これからの成人のICT能力は高まっていくのではないかと思いますが、むしろ近年は読解力の低下が問題になっているようです。
読解力の低下はPIAACの生徒版ともいえるPISA2018で示されたことです。

読解力を高めるにはどうすれば良いのでしょうか。
筆者は、単純に文章を多く読むしかないのかなと思ってしまいます。
皆さんはどう思われますか。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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