こんにちは。株式会社エス・スリーのスタッフです。
今回は、「ドイツで約280万人がいまだにインターネットを使ったことがない」というニュースを目にし、デジタル格差の現実と、それに対する私たちWEB制作の立場からの責任について改めて考えるきっかけとなりました。
ドイツ連邦統計局によると、特に65歳以上の高齢層に「オフライナー(未使用者)」が多く、これは日本でも同様です。
総務省の通信利用動向調査でも、高齢層のネット利用率の低さが指摘されており、年齢による情報格差が今も存在しています。
一方で、私たちの業界では、AI技術の進歩が日進月歩で進んでおり、すでにAIが自動でWEBサイトを生成したり、コンテンツを提案してくれたりするサービスも登場しています。
ノーコード・ローコードツールの進化と合わせ、誰でも「つくる側」になれる時代が訪れつつあります。
このような状況に身を置いていると、だれもがAIを触り、便利さを実感しているのだと思ってしまいがちです。
しかし、調査の結果からはドイツでも日本でも、「インターネットを使ったことが無い」人も厳然と存在しているわけであり、これは私たちが忘れてはいけないことだと思います。
行政手続きなどもネット経由で可能な事も多くなってきている今、このようなネット未経験の人たちが一歩踏み出してインターネットを使ってみようとする可能性は少なくないと考えられます。
そのとき、良く分からないボタン(これを押していいの?)やページのどこを見れば良いのか分からない画面デザイン(やっぱり分からない…)という思いを、そのような人たちに経験させてしまうのは、
私たちのようなWEB業界に身を置く者にとって敗北ではないでしょうか。
どんなに技術が進化しても、「誰でも迷わず使える設計」が伴わなければ、その恩恵は一部の人にしか届きません。
特に高齢者やITに不慣れな層にとって、シンプルで直感的に使えるUI/UX設計は不可欠です。
AIによる自動化と、人の気配りが融合したWEBづくり――それが、今後私たちが目指すべき姿ではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。